横浜傾斜マンション全棟建て替え正式決定へ、直接基礎&杭基礎もレビュー


各メディアによると、昨年大騒ぎになった横浜市都筑区のマンション傾斜問題で、管理組合が全4棟の建て替えを正式決議した。建て替え工事は来年夏までに始まり、約3年半で完成する予定。2020年冬までの入居を目指す。直接基礎&杭基礎もあらためてレビューした。

横浜傾斜マンション問題概略

この問題は2014年の住民によるマンション傾斜に関する指摘がきっかけだった。2015年10月、横浜市が旭化成建材のくい打ちデータ改ざん問題を公表したが、杭工事の施工報告書が提出され判明したのが、杭工事の際に測定した支持層の位置を示すデータの改ざんだった。元請は三井住友建設。

事業主の三井不動産レジデンシャルが同月、全棟建て替えを提案し、今年2月の区分所有者の総会で賛成の方針が確認されていた。本日、全区分所有者に送付されていた全棟建て替えに賛成か反対かを回答する用紙の集計結果に基づいて、正式に決議された。専有面積の割合などに応じた議決権と区分所有者のそれぞれ5分の4以上の賛成があった(決議件数の99.7%)。

#全く、別件だがマンホールカード」が一部マニアの中で人気が出てると知ったで取り上げたマンホールカードを横浜市環境創造局も配布していた。ご参考まで。

直接基礎と杭基礎

以下、「直接基礎 & 杭基礎 マンション購入時 基礎工事に関する質問が常套に」から抜き出したが、これを書いた後、オフィスビルを含めて工事中の掲示板は必ず見るようになった。同じ銀座でも大手町でも場所によって、直接基礎と杭基礎とあり地盤の複雑さを実際に感じてきた。

この問題が発覚した時、私も当然自分のマンションがどうなのかチェックした。最初、「直接基礎」とあり杭がなくて大丈夫かと思ったほど無知であったが、「構造物の荷重を直接良好な地盤に伝達する形式の基礎。地盤が良好な場合や、建物が比較的低層の場合に用いられる。」と初めて知った。

勿論、「杭基礎」が直接基礎に劣るということではなく、「主に軟弱な地盤における構造物の建設において、浅い基礎では構造物を支えることができない地盤の場合に、深く杭を打ち込み、構造物を支える」役割を果たしている。