三田 綱の手引坂・日向坂(7)マンション資産価値に対する中長期プロジェクトの効用


新築マンション主要選択基準の3つ目が、周辺環境にポジティブな変化が期待されるという点であり、今回は脱線して、新築マンション売買を通じての経験を述べたい。

住みたい場所で狙うキャピタルゲイン

居住用なので下がったら住み続ければいいという気持ちの余裕が大事だ。 最低でも管理費・修繕積立費・固定資産税を差し引いてネットプラスであれば住宅費がまったくかからないことになる。以下、1)、2)、4)ともネットでキャピタルゲイン、3)も含み益が出ている。

1)築地(日比谷線築地駅より徒歩5分)
2000年に「豊洲地区まちづくり計画」が正式に策定されいるが、既に非公式に話が流れていたため、1999年12月から約10年弱保有した。銀座三越ライオンまで徒歩15分(築地本願寺と隅田川の間にある自宅マンションから)、築地市場の存在という既存価値がある中、築地の不動産価値は低過ぎると思っていた。そのうえ、豊洲での人口急増が豊洲の価値上昇自体を通じて、築地の存在価値への気づきを促すと推測。その後の豊洲の発展は自明だが、IHI、三井不動産なしに豊洲再開発は語れないが、 2016年3月28日、IHIは三井不動産に固定資産(保有商業施設の土地の一部等)を売却し本業での赤字を埋めざるをえない苦境に陥っている。

詳細は「築地 東京中央卸売市場跡地再開発(1)概要」 をご参照願いたい。

2)高輪(都営浅草線・京急泉岳寺駅より徒歩6分)
2009年9月より5年以上し保有。リーマンショック直前の竣工であったため質も良いが、価格設定も高く、立地・部屋含めて満足いく物件にも関わらず売れ残っていた。9月末の決算末に現金支払いを条件に25%ディスカウントで購入。直接の購入動機であった山手線30番目の新駅誕生の可能性(品川-田町間、当時はまだ公式事項ではなかった)が2014年6月、JR東日本より正式発表になったこと、2013年11月、新たに住んでみたい物件を契約していたこともあり売却した。保有期間中の羽田空港国際化の流れも資産価値向上に充分の役割を果たした。売却価格は決してその時の相場のみで杓子定規で決まるわけではなく、購入したい方のニーズ、保有中の手入れ具合、物件見学時の売り手の雰囲気作り等々、全く単純ではない。このあたりの肝はいずれまとめてみたい。

詳細は「高輪 山手線新駅・品川駅再開発(1)概要とJR東日本 」をご参照願いたい。

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3)三田
2013年9月(契約)から保有し2015年2月から居住中。高輪の売却タイミングより1年3か月早く巡り合い購入できたのは非常に幸運だった。契約が2013年9月なので販売価格決定はアベノミクスが始まる2012年12月より前だったことになる。2013年9月には東京オリンピック決定もあった。人生に劇的な変化が無い限り、当面住み続けるつもりだが、全ては良い場所・物件との出会い、予算次第になると思う。

4)両国(大江戸線両国駅より徒歩3分)
2012年5月、東京ツカイツリーが開業する前、2009年7月から約5年間保有。賃貸マンション(1990年築)で賃貸収入に加えキャピタルゲインも得られた。基本的には賃貸マンション経営をするつもりはない。

個別マンション整理(過去ブログより)

以下、(1)~(10)リスト