カジノ x 横浜市・山下ふ頭 x 京急  カジノ含む統合型リゾート(IR)推進法案が衆院本会議で可決!


2016年12月6日、カジノ含む統合型リゾート(IR)推進法案が衆院本会議で可決され、参議院に送られた。今月14日までの国会で成立を目指す。横浜市や京急は山下ふ頭再開発地域への誘致に向け既に動きだしている。

最新、横浜市山下ふ頭再開発 港運協会はカジノ誘致に後ろ向き!、2017年5月18日配信

カジノ含む統合型リゾート(IR)推進法案が衆院本会議で可決

2016年12月6日、カジノ含む統合型リゾート(IR)推進法案が衆議院本会議で可決され、参議院で送られた。自民党は12月14日までの今臨時国会内で成立させる方針。法案はIRについて「カジノ、会議場、レクリエーション施設、展示施設、宿泊施設などが一体となった施設」としている。カジノは現在、約140カ国で合法化されている。
 
ブログ内では11月10日に取り上げた「前進!統合型リゾート(IR)を推進する法案(カジノ法案)審議入りを公明党が容認!二階幹事長が影響!?」から最近の流れをフォローしていたが、ここまで急速にことが進展するとは思わなかった。
 
重要法案としていたTPP法案がトランプ次期米国大統領により骨抜きにされたことも影響しているのかもしれない。カジノ業界に利害を持つトランプ政権との関係を意識しているかまでは不明だ。
 
 計6時間強のスピード審議などを通じて浮かび上がったのは(1)カジノの合法性(2)経済効果(3)ギャンブル依存症対策――という3つの論点を巡る溝だ。個人的には10年以上も前から京急セガサミーホールディングユニバーサルエンターテインメントHISフジテレビなどカジノ関連企業に取材するなどフォローしてきたこともあり、長い間何していたのかとの印象だ。
 
今回成立を目指すのは、(1)IRを解禁するだけの推進であり、(2)IR設立に向けた詳細を決める実施法は、推進法から1年以内に成立させる。その後、IRを開業する3都市を選出(最終的には合計10都市)、選ばれた都市がカジノ・オペレーターを決める。大規模なIR建設には5~6年かかるので、早くて2022~2023年(?)の開業となる。
 
実施法の中に、入場制限やカウンセリング実施(日本では成人の5%弱といわれるギャンブル依存症対策)などの対策が織り込まれる。
 
一部に、既に日本進出のための事務所を開設している米国のサンズやMGMなど海外のオペレーターが入ってきて利益を吸い上げるといったコメントもあるが、1)現実的には経験のある海外のオペレーターのノウハウが逆に必要であり、2)日本でも多くの企業が参加を希望しており、コンソーシアムを組むことになる。
 

カジノ誘致に積極的な横浜市と本社を横浜市に移すIR研究会座長・京急

10月12日に開催された 「超党派IR議連(国際観光産業振興議案連盟)、衆議院議員会館で開催 関連法案成立へ意欲表明!」の中では松井一郎大阪府知事、北海道の辻泰弘副知事(苫小牧市や釧路市)、長崎県の里見晋副知事(HISの子会社ハウステンポスがある佐世保市)が誘致を念頭に積極的に発言されていた。
 
特に、大阪府は2025年国際博覧会の大阪誘致を目指す日本維新の会が、大阪湾の人工島、夢洲を候補地として念頭におき、最初の3都市選択の中でも有力視されている。
 
横浜市 儲かるカジノはウェルカム、面倒な東京オリンピックには非協力!?」で取り上げた横浜市も再開発計画が進む山下埠頭(山下公園に隣接)への誘致に大変熱心である。2017年度には、山下ふ頭の開発計画(第一期)の策定作業が本格化するため、その前の推進法成立を望んでいる。
 
横浜市では、2016年5月、横浜商工会議所がIR研究会を設置し、横浜市にカジノを含む統合型リゾート(IR)を設置した際の経済効果、ギャンブル依存症や治安など負の側面の影響と対策を研究してきた(詳細はカジノIRジャパン記事)。
 
IR研究会の座長が京急・原田一之社長で、ブログ内では「山手線新駅・品川駅再開発」関連として何度も取り上げている京急(冒頭写真は泉岳寺本社)は「高輪 山手線新駅・品川駅再開発(3)京急」にもあるように、2016年3月28日、「みなとみらい 21 中央地区 56-1 街区における事業予定者への決定に関するお知らせ」 で2019年の本社移転を発表した。
 
「今後,横浜市と開発に関する協議を進め,2019 年秋の稼動を目指し,当社をはじめ複数のグループ企業の本社機能を集約した京急グル ープ本社ビル(仮称)を建設予定です。」との内容だ。IRについては、既に2014年8月15日、「カジノやホテルなどで構成する統合型リゾート(IR)を整備する構想」を正式発表している。
 
同時に、現在の泉岳寺本社ビルは、「品川 地区の再開発を見据えた利用方法を検討してまいります。 」としてJR東日本との友好的なコラボレーションが期待され、同社の企業価値向上を積極化させていく。
 
 
東京都の小池百合子都知事は「統合型リゾート誘致に慎重 影響 総合的にみる」と表明している。
 
#メディア報道など一例:当然ながら賛否様々だ
 
以下、ブログ内カジノ関連、横浜関連、京急関連。
 
 

ブログ内カジノ関連

 ブログ内横浜関連

 

ブログ内京急関連

京急は山手線新駅(品川新駅、仮称)・品川駅のみならず、京急羽田線で羽田空港とも密接に結びついているため共に添付した。羽田空港国際化の流れは止まらない。

#上記記事は、「「東京の玄関口」 東京オリンピック前後それぞれの戦略、日経朝刊が「京急、品川の複合ビル 規模3倍に」との記事掲載」の中で、1.築地、2.浜松町駅、3.田町駅・三田駅、4.山手線新駅(品川新駅、仮称)・泉岳寺駅~品川駅、5.羽田空港・京急、6.横浜に分けて整理されている。