祝・2016年世界の都市総合力ランキング(10月18日発表) 東京3位へ浮上 by 森記念財団都市戦略研究所(市川宏雄氏)


10月18日(火)、森記念財団が毎年まとめている世界の都市総合力ランキング2016が発表された。2015年は東京は、ロンドン、ニューヨーク、パリに次いで4位(8年連続)だったが、2016年は東京がパリを抜き3位に浮上。詳細は記事内に追記する。

森記念財団都市戦略研究所による「世界の都市総合力ランキング」(Global Power City Index, GPCI)とは

地球規模で展開される都市間競争下において、より魅力的でクリエイティブな人々や企業を世界中から惹きつける、いわば都市の“磁力”こそが「都市の総合力」であるとの観点に立ち、世界の主要都市の総合力を評価し、順位付けしたものだ。

2008年に初めてGlobal Power City Indexを発表して以来、毎年、新たな調査をもとに、そのランキングを更新してきた。現在では、代表的な都市指標の一つとして高い評価を得ており、国や東京都のみならず世界のさまざまな場所で政策・ビジネス戦略の参考資料として用いられている。

2015年、2016年は経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野・70の指標で評価した。

<以下追記>2016年結果詳細は添付に譲るが、2016年は1位ロンドン、2位ニューヨーク、3位東京、4位パリ。

東京は前年4位からパリを抜いて3位に浮上。ロンドンはBrexitは考慮されていない。スコアを伸ばした 主な要因は、海外からの訪問者数の増加(「文化・交流」)、為替変動(円安)などによる米ドルベース での物価水準や住宅平均賃料の下落(「居住」)、羽田空港の国際化(「交通・アクセス」)などである。 また、強みである「経済」では、依然として 42 都市中トップを維持している。

日経記事からは、改善が必要な点としては「交通・アクセス」の11位。羽田空港の国際化が進んだ点は評価されたものの、東京への直行便のさらなる拡充が求められるほか、タクシーの運賃が割高であるとしている。「環境」も12位で、再生可能エネルギーの活用比率が相対的に低いという。

今回は各都市のイメージ調査もやっている。世界最大規模の都市圏人口を抱える東京は、CROWDED / 混雑しているという印象が連想されている一方で、ORGANIZED / 整理されているというように効率的かつ秩序だった都市としての印象や、TECHNOLOGY /テクノロジーMODERN / 近代的なという先進的なイメージも同時に連想されている。

ランドマークについては、SKYTREE / スカイツリーTOKYO TOWER / 東京タワーという単語が挙げられているものの、それらの単語は日本人の回答者からしか挙げられていない。これらのことから、東京の都市のイメージは、世界的に認知されているランドマークを有していないものの、先進的かつ効率的な大都市というイメージである。

2015年の結果:詳細は添付記事に譲るが要点は以下

2015年も東京は、ロンドン、ニューヨーク、パリに次いで4位となった。舛添要一都前都知事がすぐさま「来年はパリを抜いて3位になりたい」と都市の魅力向上を宣言したが、後方からはソウルやシンガポールも追い上げている。

個人的に、特に気になるのは交通・アクセスで東京は10位以下になっている。2008年の調査開始以来、ロンドンとパリが首位争いを演じており、2015年はパリが1位。人口当たりの交通事故死亡者数の増加などでロンドンが相対的に評価を下げた。ロンドンは、国際線直行便就航都市数、国際線旅客数で調査開始以来1位。アムステルダムとシンガポールも、国際線直行便就航都市数と国際貨物流通規模で高い評価を得て、同分野の3位、4位となった。国際貨物流通規模は今年から新たに船舶貨物量を集計に加えており、1位は香港、2位は上海だった。

 東京五輪に向けて、都心部の再開発や羽田空港の発着枠拡大は見込まれているが、シンガポールなどが猛追をみせている。東京が1段階の飛躍を遂げて全体でトップ3に入るには、ただ利便性を追求するのではなく、生活の満足度が高まるような洗練された都市として磨き上げていく必要がある。

「世界都市総合ランキング」責任者は市川宏雄氏

このブログ内でも度々登場する市川宏雄氏は現在、明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科長、ならびに明治大学危機管理研究センター所長、森記念財団理事などをつとめている。「高輪 山手線新駅・品川駅再開発(1)概要とJR東日本」などで書いたように2009年9月より高輪の新築マンションを5年以上し保有し、2015年2月に売却した(「三田 綱の手引坂・日向坂(7)マンションの資産価値に対する中長期プロジェクトの効用」)。

直接の購入動機の1つは山手線30番目の新駅誕生の可能性(品川-田町間、当時はまだ正式事項ではなかった)で、2014年6月、JR東日本より正式発表になったこと、2013年11月に新たに住んでみたい物件(現在居住)に巡りあい契約していたこともあっての売却だった。その間の2012年8月に出版されたのが「山手線に新駅ができる本当の理由」で大変勉強になった。その後、「東京2025 ポスト五輪の都市戦略」(2015年9月)、「東京一極集中が日本を救う」(2015年10月)などを出版されている。舛添都政下では「海外に向けた都市広報を考える有識者会議」メンバーを務め、小池都政では「最近の都財政に関する研究会」メンバーとなる。

アマゾン 市川宏雄の本 

楽天市場 市川宏雄の本

「東京の玄関口」 東京オリンピック前後それぞれの戦略、日経朝刊が「京急、品川の複合ビル 規模3倍に」との記事掲載

添付の中で、「東京の玄関口」としての注目エリアをブログ内記事で整理している<1.築地、2.浜松町駅、3.田町駅・三田駅、4.山手線新駅(品川新駅、仮称)・泉岳寺駅~品川駅、5.羽田空港・京急、6.横浜>